

CASE1
MAIN-21
バージョンアップ・
プロジェクト
プロジェクト概要
丸紅グループの統合基幹業務システム『MAIN-21』において、使用しているSAP社製品が2023年3月末に特別保守期限を迎えるため、
早期にバージョンアップおよびハードウェアの更改、クラウド移行を行いました。

本プロジェクトにおける課題
史上最大規模のプロジェクト
『MAIN-21』は丸紅グループの80社以上が利用し、あらゆる業務の根幹を支える重要な基幹システムです。2017年にプロジェクトがスタートしてから最後の本番切り替えまでに3年間、ピーク時には約250人ものメンバーが関わるなど、当社にとって過去に類がないほどの大規模プロジェクトでした。そのため、300以上のタスクの遂行、綿密なスケジューリング、リアルタイムでの情報共有、膨大なテストケースの実施など、すべてが大きなチャレンジでした。

進行に向けた工夫
ツールの活用と自動化の徹底
基幹システムの障害は利用各社の業務に重大な影響を及ぼすため、障害を最小限に抑えることが最も優先すべきミッションでした。対策としては、あらゆる障害を想定して網羅的にテストを行い、検出された不具合を徹底的に解消していきました。膨大なテスト量でしたが、ツールの活用によるデータ入力やクラウド機能の活用、海外拠点活用による大量要員の確保など、あらゆる策を講じて作業の生産性、品質向上を高めていきました。


お客様に提供できた価値
「重大障害0件」を達成
グループ各社の業務や周辺システムへの影響を最小限に抑えつつ、スケジュール通りにバージョンアップとクラウド移行に成功。稼働後の重大障害も0件に抑えることができました。また、不要なアドオン機能やジョブを削除してスリム化を図ったほか、グループクラウドへの基盤移行で運用コストも抑えられました。結果、クライアントからは「史上最大規模のプロジェクトにして最も成功したプロジェクト」と高く評価していただきました。

プロジェクトを振り返って
大規模案件のノウハウを蓄積
これほどの大規模プロジェクトをやり遂げたことは、会社にとっても関わったスタッフにとっても大きな実績とノウハウの蓄積に繋がったと思います。特に社内外で多くのステークホルダーが関わり、10以上のサブチームが連携して作業を進めるような場合には、ゴールイメージを明確にしてしっかりと共有し、移行タスクの全体像と流れを可視化してチーム間の引き渡しやコミュニケーションを円滑にすることの重要性を再認識できました。
