お客様事例 株式会社メタルワン様
株式会社メタルワン・企業プロフィール
従業員数:連結約10,000名(2019年4月1日現在)
ファイルの保管場所が分散し、受け渡しはメール添付のみ…海外とのやりとりにも課題
「鉄鋼総合商社」としてグローバルネットワークを強みに、顧客の海外市場開拓や現地生産体制確立までトータルにサポートする当社では、2019年を「働き方改革元年」と位置づけ、テレワークやフリーアドレスの検討などさまざまな取り組みを進めています。そこで課題となっていたのが、社内のファイル管理です。部署ごとに利用できるファイルサーバのほか、グループウェア上にもファイルが保管されているなど、保管場所が分散していたうえ、社外とのファイル受け渡しをメール添付で行うしかなく、回線状況の悪い海外拠点・取引先では容量の大きいファイルが受信できないといったトラブルも起きていました。
2017年8月に「Office 365」を導入したことから、ファイルサーバをSharePointに移行することを検討しました。しかし「個人用はOneDrive、チーム共有はSharePoint」というコンセプトが社内の利用状況にマッチせず、なかなか運用検討が進みませんでした。
苦慮していたBoxの運用方法も、MISOLのセッションに解決策が
そのなかで出会ったのが「Box」です。一部部署でトライアル利用を行ったところ、ファイルサーバの代わりとして利用できると感じましたが、機能が豊富で便利な反面、Boxをセキュアに利用するためにはルールを設定する必要があると考えました。ただし、社内でまずは手探りで進めていたこともあり、どのようにルールを定めるべきか見当がつかず、途方に暮れていたのです。
解決策を求めて参加した2018年6月の「Box World Tour Tokyo 2018」で聞いた丸紅ITソリューションズ(以下、MISOL)の登壇セッション『実録!ファイルサーバからBoxへの大容量データ移管プロジェクト』は大規模企業への導入・運用に関する内容で、まさに私たちが当時抱えていた課題の解決につながるものでした。セッション後にお話ししたところ、データ移管時の手順や注意点、またBoxをセキュアに利用するための運用方法などに詳しく、また、同業企業への大規模な導入実績がある点も大きな安心材料となり、MISOLにBox導入支援を任せれば問題ないと確信しました。
MISOLのエコソリューションにより、スムーズな導入・運用を実現
導入にあたっては、MISOLのアドバイスをもとに組織体系を意識したフォルダ設計を進めました。組織ごとに外部とのコラボレーション領域、組織内に閉じた領域、個人領域、さらに役職者のみの機密領域を作成し、従来ファイルサーバで行っていたアクセス制限の考え方を踏襲することができました。
権限設定にあたっては、MISOLが提供するBoxアカウント更新自動化支援のためのエコソリューション「CSV Sync for Box」を活用し、人事システムのデータをベースにアカウント情報をBox側に自動で登録できるようにしました。当社は組織変更が頻繁にありますが、その際も「CSV Sync for Box」で自動的に更新できます。「CSV Sync for Box」を導入し、アカウント管理を自動化できたことで、運用の手間と時間を大幅に削減することができました。
さらに、運用ルールで禁止している操作をユーザが実行できてしまうケースがあり、その対応に苦慮していましたが、この点もMISOLの統制運用のためのエコソリューション「Admin Helper for Box」で解決できました。たとえば、組織ごとに決まった名前をつけているフォルダについてユーザが名前を変更してしまった場合には、「Admin Helper for Box」が変更を検知して自動で元に戻します。また「Admin Helper for Box」でフリーメールの招待禁止を設定するなど、より安心して利用できる体制を実現できたと思います。
社員向け説明会開催、ヘルプデスク対応は現場社員にも好評
社員が利用開始する際にはMISOL担当者による社員向け説明会を30回ほど開催しました。説明会はフォルダ構成とファイルのアップロード方法などの「基本編」と、新たな概念である共有リンクや招待に関する「応用編」から構成され、1000人以上が参加しました。説明会資料としてマニュアルと動画を利用したのですが、MISOLで準備されているものを当社向けに簡単にカスタマイズすることにより、作成の手間とコストを削減できました。これらの教育ツールも社員の理解促進に大きく貢献しています。また、導入前後2ヶ月ほどMISOLの担当者が社内に常駐してのヘルプデスク対応もお願いしました。1日平均20件ほどの問い合わせにも1つずつ丁寧に対応いただき、社員からも好評で、混乱なくBox利用をスタートできました。
さらなる利便性向上、ペーパーレス推進を目指す
2018年12月の導入後わずか2ヶ月でアクティブに利用しているユーザが7割を超え、かなり浸透してきました。招待した社外ドメインも1月末には500件を超え、導入目的も実現できています。2019年1月に既存ファイルサーバのデータ移行がほぼ完了し、今後は順次グループウェアのデータをBoxに移行する予定です。また、ITソリューション部では、既存の資料をほぼすべてPDF化し、Boxへ保存するペーパーレス化を進めています。ペーパーレス化が進んだことで、オフィスのフリーアドレス化に向けてトライアルを実施する計画です。
今後もMISOLが提供するさまざまなツールを活用し、利便性向上を目指したいと考えており、現在、OutlookとBoxをシームレスに連携する「誤送信バスター for Box」の検証を開始したところです。また、BoxにはAIや自動化など当社でも注目している領域において次々に新機能が追加されているため、こちらにも期待しています。