お客様事例 イオン保険サービス株式会社様
イオン保険サービス株式会社・企業プロフィール
従業員数:751名(2021年3月現在)
テレワーク推進のため、社外からセキュアにアクセスできるBoxを導入
イオン保険サービスでは、イオングループのブランド力・店舗ネットワークを基盤に、全国のイオンが運営する施設に保険代理店を展開するなど、小売業と金融サービスのシナジーを活かした独自のサービス展開・成長を目指しています。さらなる成長を目指すため、働き方改革にも以前から取り組んでおり、テレワーク環境の整備は大きなテーマとなっていました。なかでも課題となっていたのがファイルサーバです。オンプレミスのファイルサーバは老朽化しており、対策が急務だったこともあり、検討の結果、オンプレミスのファイルサーバを廃止し、Boxをファイルサーバのように利用することに決めました。Boxは、それまでも会議資料の共有など、一部の社員向けに活用していましたが、これを機に全社展開する形です。オフィス以外の場所からでもセキュアにアクセスできるようになり、容量拡張などのメンテナンスも不要になります。また、オンプレミスのファイルサーバは古い部署名のフォルダが残っていたほか、ファイル内に様々なリンクが設定されており、誰も全体像を把握できていない状態でした。今回の全社導入は、フォルダ構成などをルール化するとともに、今後の組織変更に対応可能な体制を整える千載一遇のチャンスだと考えました。
複数代理店を比較。丸紅ITソリューションズのコンサルティング力を評価
当初は自分たちで導入を進める予定でしたが、調査の結果、自分たちだけでは難しいと判断しました。当時のBox運用環境には課題が多く、問い合わせをしても求めている答えがすぐには得られないことなどもあり、テレワーク環境の整備推進のために複数の代理店に提案・見積もりを依頼し、比較することにしたのです。その際、特に重視したのがコンサルティング能力です。我々の課題を理解し、適切な提案があるかどうかを選定基準としました。この点で優れていたのが、丸紅ITソリューションズ(以下、MISOL)でした。豊富な実績があり、こちらの課題にも提案段階からある程度の回答が提示されたことにより、MISOLなら目指す形を実現できると感じました。サポートツールも各種揃っており、コストパフォーマンスが良いことも決め手となり、MISOLへの依頼を決めました。

フォルダ構成の整理とあわせてデータ移行。ツール&サポートで無事に成功
当初から「Box導入の作業自体は自社で進めている」という話を伝えていました。ツールのみ提供しその後は消極的な関与だけの代理店も多いなか、頻繁にオンライン会議を開くなど、これまで経験がないほどMISOLには細やかにサポートいただきました。
フォルダ構成などの文書管理は、情報システムを管理するイノベーション推進部ではなく、法務総務部が主幹しています。そこで、MISOLからのアドバイスをもとに、法務総務部には現状の部署に応じたフォルダ構成を作成してもらい、部署フォルダ以下は該当部署で整理してもらうよう依頼しました。その上で、ファイルサーバのデータをそれぞれ新たな階層のどこに移行するのかを指定し、MISOLのBox用高速アップローダー「Rocket Uploader」でデータを移行しました。ツールの使い方についても、初歩的なところから細かな点まで多くの質問にも丁寧な回答があったほか、移行作業の最中もオンライン会議をつないでサポートいただきました。旧Box環境からのテナント移行時にトラブルが起きた際も相談に乗っていただき、MISOLがいなければ予定どおりには移行できなかったと思います。
ファイルサーバと同じ感覚でBoxを使える「cloudrive」導入により、Box利用が定着
導入後は、運用負荷も軽減されました。Active Directoryの情報を「CSV Sync for Box」で連携しているほか、フォルダへのメンバー招待は現場のユーザ自身で行ってもらう運用に変更しました。これまでは、人事異動に伴う権限設定やフォルダへのメンバー追加もすべて、ユーザからの申請に基づきイノベーション推進部で対応していましたが、これらの作業がなくなり、かなりの負担軽減につながっています。
また、以前はブラウザからBoxを利用していたため、ファイルのアップロード・ダウンロードといった操作が必要な分、「とっつきにくい・使いづらい」といった声がありました。弊社のWVD環境では、Boxのデスクトップアプリ「Box Drive」がうまく動作しなかったのですが、MISOLの「cloudrive」を導入したことで、エクスプローラからファイルサーバと同じ感覚で使えるようになりました。利用の浸透・定着化に大きく貢献しています。
安定した運用体制の確立とあわせ、ペーパーレス化などでの活用を目指す
今回の移行は完了しましたが、ファーストステップを終えたところに過ぎません。別ファイルを参照するリンクが設定されているファイルはまだ移行できておらず、これからこれらの利用状況を精査し、不要なファイルは削除。そして、使っているファイルはこのまま使い続けるか、別の手段にするかを検討します。また、ユーザに任せた権限・メンバー管理がきちんと運用されているかの棚卸・確認などの手順を確立し、安定的に運用できる体制を整えたいです。
現在テレワークは部分的な運用に留まっていますが、本格化するにはペーパーレス化を推進するとともに、機密情報を含むファイルも社外からセキュアに利用できる環境が不可欠です。特に機密情報は日々の業務で利用するものも多いため早急に対応すべく、Box上でどのようにセキュリティを担保するべきかMISOLを交えて検討を進めています。長期的に利用するとなるとBoxのランニングコストが課題となり、業務の更なる効率化など今以上の価値が求められます。MISOLとは定期的なミーティングを開催し継続的にサポートいただいていますが、Boxのより一層の価値向上のために、他社事例やBoxの新機能などの情報提供もぜひお願いしたいです。